福井地裁

 福井県内の不動産会社で働いていた男性=当時(42)=が2012年に自殺したのは長時間労働による精神障害が原因として、母親が国に労災認定を求めた訴訟の判決言い渡しが2月12日、福井地裁であった。武宮英子裁判長は「長時間労働などで適応障害を発症し自殺した」と述べ、遺族補償給付などを不支給とした国の処分を取り消した。

 判決理由で武宮裁判長は「上司からのたびたびの叱責(しっせき)や2週間連続勤務など重い心理的負荷が複数あった」と指摘。自殺直前の1カ月の時間外労働も100時間を超えていたとして「適応障害の発症やその後の自殺は業務に起因する」と判断した。

 訴状によると、男性は12年6月、不動産会社の関連会社が経営する浜茶屋の副店長になった。炎天下での長時間労働に加え、夜間や空き時間には不動産会社の仕事もこなし、精神障害を発症。同年8月に自宅で自殺した。

 原告側は敦賀労基署に遺族補償給付を求めていたが、「精神障害の発病は確認できない」として労災と認められなかった。審査請求、再審査請求も棄却された。

 福井労働局の丸葉勝彦労災補償課長は「判決内容を検討し、関係機関とも協議し今後の対応を決めたい」とコメントした。

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