横浜・大黒ふ頭に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」=2月10日午後1時45分(共同通信社ヘリから)

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で起きた新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の集団感染で、厚生労働省は2月12日、新たに39人の感染を確認したと発表した。さらに検疫官1人も感染が確認された。11日までに感染が確認され船から医療機関に搬送された4人は重症としている。クルーズ船の感染者は計174人となり、厚労省は受け入れ先の医療機関確保に苦慮している。国内の感染者は203人になった。

 政府のチャーター機第1便で帰国し、千葉県勝浦市や埼玉県和光市の施設で滞在している計197人は、再検査の結果、全員が陰性だった。12日から13日にかけて帰宅する見込み。

 安倍晋三首相は対策本部会合を開き、これまでの中国・湖北省に加え、13日から浙江省に滞在していた外国人の入国を拒否すると表明した。

 加藤勝信厚生労働相は衆院予算委員会で、クルーズ船の乗客乗員への対応に関し、経過観察の後の下船の際、全員にウイルス検査を実施したい考えを示した。

 厚労省によると、新たに検査結果が判明した乗客乗員53人のうち39人が陽性だった。このうち乗客は10人で、日本人も10人いた。年齢は10~80代で、国内での10代感染は初。

 当初、感染者の入院先は東京と神奈川の医療機関だけだったが、ウイルスが外に出るのを防ぐ設備が整った病室に限りがある。患者の増加に伴い厚労省は他の県にも協力を求め、入院先は1都8県に拡大した。

 重症者4人のうち2人は集中治療室(ICU)で治療を受け、残り2人は気管に酸素を送るなど呼吸管理が必要な状態。いずれも持病があるという。日本人は3人で、60代男性1人と70代男性2人。外国人は70代男性1人。

 感染が判明した検疫官は、船内で質問票を回収し体温測定をする仕事をしていた。防護服やゴーグルは着用していなかったという。

 また感染が疑われる人が医療機関で見つかった場合のウイルス検査に関し、これまで湖北省に渡航歴があるなどの要件に限定してきた運用を見直して、自治体の判断で検査を実施するようにする。

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