華やかな山車を引き、五穀豊穣や無病息災を願った「蓬莱祀」=2月11日、福井県越前市粟田部町

 福井県越前市粟田部町に伝わる国選択無形民俗文化財「蓬莱祀」が2月11日、岡太神社周辺で行われた。お年寄りから子どもまで、大勢の地元住民が団結して山車を引き、五穀豊穣、無病息災を願った。

 岡太神社の神事の一つで、地元にゆかりがある継体天皇の即位を祝って約1500年前に始まったとされる。現在は地元保存会が引き継ぎ、毎年この日に行っている。

 山車は高さ約6メートルで、木ぞりの上に巨大な俵、繭玉を付けたクリの木、鳥居などを華やかに飾った。昨年秋から住民が準備を始め、この日午前中に約3時間かけて組み立てた。

 おはらいの後、子ども太鼓を乗せたはやし台車の後に続いて山車が出発。3人の音頭取りの木やり歌を聞きながら、住民は山車を引く手に力を入れ、約4時間かけて地域を巡回した。

 保存会の会長(82)は「粟田部が誇る古来の伝統行事。山車引きを通して、人々の心が一つになった」と話していた。

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