2月1日の本紙に「観測通報目視から機械へ」の記事がありました。1日3回行われてきた目視観測とありましたが、目視観測は常時行われています。大気現象の異常に気付くには目視は欠かせませんが、機械観測に依拠すると、きめ細かい分類は不可能です。

 「あられ」消滅とありました。霰に2種類あるのはご存じでしょうか。「雪霰」と「氷霰」です。雪霰は冬の降雪時に軽い雪とは異なり粒状の雪の塊がパラパラと降ることがあります。一方氷霰は氷の塊で大きいのになるとゴルフボールくらいになり、夏でも降ることがあります。初雪の観測では雪霰は雪で、氷霰は雪と判別しません。

 寒候期に目視で「みぞれ」(雪の一部が解けて水になったもの)または「雪」を初めて観測したときは初雪としていました。降雪量が無くても観測値は「0」と記録し、「-」(無し)と区別していました。これにより初積雪の統計がなされていましたが、現在は超音波により観測されて降雪量が1cm未満は記録されません。

 積雪の超音波観測は平成になった頃から寒冷地を中心に展開されました。それまでは前観測時に積雪を払い取った積雪版でその後降った雪を物差しで計り降雪量とし、積雪柱で積雪深を読み取っていました。観測装置を展開している場所を「露場」といい、観測に必要な歩行通路以外は自然のままに保ちます。

 1963年(昭和38年)1月31日9時の積雪深213cm。前年末の29日は日最高気温が16.6℃と4月中旬並みの異常な高温でした。31日に初雪が降り年明け後は休みなく降雪が続き1月31日に過去最大を記録しました。当時は降雪量を新積雪、積雪深は積雪量と呼んでいました。213cmを観測したのはたまたま当番に当たっていた小生です。

 本年1月は驚異的な気象でした。各観測点の月平均気温は歴代1位です。また月最高気温1位のところは4カ所ですが、いずれも統計年数が50年未満で新しい観測点です。福井は1916年(大正5年)1月22日に19.9℃を記録していますので10位以内に入りませんでした。1916年の1月は寒暖の差が激しく月平均気温は4.8℃でした。

 1月の気温は全県で3℃前後高く、観測地点の平均は3.35℃で3月上旬並みの気温でした。降水量は山間部でわずかに多く70%の地点で平年より少なくなりました。日照時間は平年より少ない所が多くなりました。降雪、最深積雪とも全県で観測開始以来の異常な少なさとなっています。

 気象庁が1月24日に発表した北陸地方の向こう3カ月予報は、気温は平年並みか高く、降水量・降雪量ともに平年並みか少ない予想です。

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