南越駅周辺のまちづくり計画案をまとめた策定委員会=2月7日夜、福井県越前市の市民プラザたけふ

 北陸新幹線南越駅(仮称)周辺のまちづくり計画を決める福井県越前市の策定委員会は2月7日夜、市民プラザたけふで最終の第6回会合を開いた。計画案は大筋合意となったが、内容が目指すべきまちの大まかなイメージの提示にとどまった点に対し、委員から「明確な方向性が分かりにくい」などの注文が相次いだ。委員長一任で文言に修正を加えた上で、3月中旬に奈良俊幸市長に答申される。

 策定委は学識経験者やまちの開発に詳しい民間事業者、住民代表ら委員15人で構成し、南保勝・県立大地域経済研究所長が委員長を務める。市と県が事務局役の「幹事会」を作り、同駅周辺の約100ヘクタールを対象に今年1月から議論してきた。

 計画案は、まちづくりのテーマを「地域特性を活かした未来都市の創造」と設定。市の自然や伝統を生かした「フォレストシティ」、すべての産業のスマート化を目指す「越前市版スマートシティ」を理念に掲げ、方向性が合致する企業誘致を目指す。対象エリアを五つに分けたゾーニング案は「あくまでも現時点でのイメージ」「将来の需要動向に応じてゾーンの拡大・縮小を図る」としている。

 計画案が示すまちのイメージには合意する一方で、委員からは「市には具体性のある意思表明をしてもらいたい」「消極的な表現が多く、及び腰ではないか」「民間をコントロールするのが行政の役割。民間開発を逃げ道にしないで」など、市のリーダーシップを求める意見が相次いだ。

 市側は「まずは目指すべきまちの方向性を定める大きな議論が必要だった」と説明。具体性が乏しいとの指摘には「(企業誘致において)柔軟な対応を求められたときのため」と理解を求めた。

 まちづくり計画は市長答申と3月市議会での議論を経て、年度末までに策定する。市は新年度は同計画に基づき、虫食い的な開発を防ぐための具体的な開発ルールづくりに着手。同じく年度内に改定する市産業活性化プランで設ける補助制度なども活用しつつ、先端産業を中心とした企業誘致に取り組むとしている。

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