【論説】2019年度の福井新聞スポーツ賞に、76人、13団体が輝いた。個人の人数は、福井国体が開かれ過去最高となった18年度の103人には及ばないが、17年度の84人に次ぐ数だ。福井国体後も国内外で活躍している県勢の健闘ぶりが表れている。今年は東京五輪だけに、この中からできるだけ多くの選手に大舞台で活躍してもらいたい。

 個人の人数は10年前の09年度の20人と比べ4倍近く、県勢の躍進が実感させられる。09年に県が福井国体の誘致を表明して以降、各競技で強化が進み、スポーツ賞の受賞人数も右肩上がりに増え続けてきた。

 本年度の受賞者を俯瞰(ふかん)すると、自転車と重量挙げの活躍が特に印象深い。重量挙げでは、昨年の茨城国体で初の競技別天皇杯を獲得。木下竜之(県スポーツ協会)や廣瀬憲人(坂井高)、田中稜真(若狭東高)の各選手が栄冠を手にした。

 中でも廣瀬選手は全国高校総体(インターハイ)で、県勢初となるトータル優勝を達成。しかもスナッチ、ジャーク、トータルの3種目を制覇と完勝した。

 自転車では、茨城国体の競技別天皇杯はあと一歩で逃しはしたものの、チームスプリントでは大会新を出しての2連覇。インターハイでもチームスプリントを初制覇した。特にメンバーの市田龍生都選手(科学技術高)は、1000メートルタイムトライアルで高校主要大会の連続優勝を4に伸ばす活躍ぶり。スポーツ賞では特別賞に輝いた。

 今年はいよいよ東京五輪。特別賞となったフェンシングの見延和靖選手(ネクサス)や、奨励賞のバドミントンの山口茜選手(再春館製薬所)のほか、自転車の脇本雄太選手(日本競輪選手会福井支部・ブリヂストン)、プロ野球の吉田正尚選手(オリックス)ら、そうそうたる顔ぶれの県勢が出場を目指している。

 さらに福井国体を契機に福井に移住した一流選手たちもいる上、開催国枠によって出場競技数が増えたことから、県勢候補者は前回のリオデジャネイロ五輪より多い30人余りに上る。リオ五輪での県勢出場者は9人だったが、東京五輪ではこれを大きく上回り過去最多2桁になると期待されている。

 リオ五輪ではメダルに手が届かなかった見延選手や山口選手らが宿願を達成し、県民をはじめ国民に夢と感動を与えてもらいたい。19年度の福井新聞スポーツ賞は大賞がなかったが、次回は過去最高の豪華さになるのではと期待が膨らむ。

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