福井県知事公舎=2019年8月、福井県福井市若杉3丁目

 福井県の杉本達治知事が入居せず空き家状態となっている知事公舎(福井県福井市若杉3丁目)や立地する県有地について、県が売却する方針を固めたことが2月6日、分かった。知事公舎は26年前に建てられ老朽化が進んでいた。関係者によると2020年度当初予算案に、売却手続きと売れるまでの維持管理にかかる経費約710万円を盛り込む見通し。

 売却する建物は知事公舎と、同じ敷地にある副知事公舎、秘書課長公舎の3棟。不動産鑑定評価額は建物が2500万円、約5500平方メートルの敷地が1億9900万円で計2億2400万円。

 一方で建物を解体すると、敷地の評価額は用途の幅が広がるため2億900万円になるものの、解体に6800万円が必要で、差し引くと実入りは1億4100万円になる。

 県は、ゼロベースで事業を見直す県民会議での議論を踏まえ、より利益が見込める建物を残したまま売却することにしたもよう。まず地元福井市に取得や利活用の意向を照会。市に意向がない場合、一般競争入札で民間へ売却する。

 また、公舎に隣接する県有の更地約5千平方メートルについても、市立みどり図書館の駐車場としている一角を除いて売却する方針で、当初予算案の計上額にはこの経費も含む見通し。

 知事公舎を巡っては、岐阜県出身の杉本知事は昨春の就任後、県人として認知してもらうため自身の生活基盤を持ちたいとの意向で入居せず、福井市内にマンションを購入した。

 知事公舎は建築費約3億円をかけて1994年3月に建てられた。木造平屋で会議室や応接室を備えた公邸と3LDKの私邸が一体となっており、建築面積は約540平方メートル。

 副知事公舎は約210平方メートルで95年、秘書課長公舎は約100平方メートルで94年に完成。いずれも設備の老朽化が進み、3棟を利活用するには2800万円の修繕費、年間650万円の維持管理費がかかるとされていた。

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