完成した福井村田製作所の新生産棟=2月4日、福井県越前市岡本町

 電子部品研究開発・製造の福井村田製作所(福井県越前市岡本町、中川忠洋社長)が、同社に隣接した用地で建設を進めていた新生産棟が完成し2月4日、竣工式が行われた。工場の規模は村田製作所(本社京都府)グループで国内最大。積層セラミックコンデンサーなどを生産し、第5世代(5G)移動通信システム、あらゆる機器を通信でつなぐIoT、自動運転向けなどの需要増へ備える。

 本社西側に取得した約5万8600平方メートルの土地に、鉄骨6階建ての生産棟と、生産棟へ電力や水、圧縮空気を供給するエネルギー棟(同2階建て)を建設した。延べ床面積は2棟で約5万8439平方メートル、約290億円の大型投資となり生産棟の床面積ではグループ最大。生産設備を順次搬入し、今秋にも一部で稼働させる。

 生産棟の完成により、5Gなどの通信機器向けや自動運転を含む自動車電装化によるセラミック部品の中長期的な需要増への対応が可能になる。セラミック部品生産能力は、村田グループ全体で10%程度アップする見込み。

 雇用は計画当初は800人の地元採用を予定していていたが、世界経済が米中貿易摩擦などにより減速し、需要見通しが不透明なことから「新卒を中心に段階的に増やす」(中川社長)とした。今春入社する新卒の採用数は、前年比で30人増え約150人規模となる見込み。

 生産棟内で行われた式典には県、市、施工業者ら約60人が出席。中川社長は「5Gや自動運転などの新技術に必要な新しい電子部品を必要なタイミングで提供することが我々の使命」とあいさつした。式典後は各フロアを見学した。

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