封鎖され、立ち入り禁止の看板が立つ雁が原スキー場の出入り口=2月4日、福井県勝山市

 雪不足で今季の営業を断念した福井県勝山市の雁が原スキー場を運営する勝山観光施設が事業を停止し、福井地裁に自己破産を申請したことが2月4日、分かった。申請は3日付。近年の暖冬で営業日が激減したことが行き詰まりの要因。東京商工リサーチ、帝国データバンク両福井支店によると、負債総額は約2億8千万円。譲渡などのめども立たず、県内外の客に長年愛されたファミリースキー場は閉鎖される見込みだ。

 運営会社などによると、1月14日の役員会で今季の営業断念を決めた。その後の対応については弁護士に相談。松原一社長(70)は厳しい状況の中、来季も営業したい意向を示していたが、融資の見通しが立たず、1月末で事業停止した。

 国道157号沿いの出入り口は封鎖され、立ち入り禁止になっている。駐車場を利用したモータースポーツ「ジムカーナ」の受け付けもやめていた。

 雁が原スキー場は1956年、地元経済界の有志らを中心に開設。61年に勝山観光施設が設立された。市街地からのアクセスがよく、初、中級者向けの緩斜面コース(全長1500メートル)にナイター設備も備え、家族連れを中心に人気を集めた。学校のスキー教室でも多く活用されたほか、68年の1巡目福井国体ではクレー射撃の会場になった。

 帝国データバンク福井支店によると、99年4月期は売上高約2億1100万円を計上したが、その後はスキー人口の減少などで客足が鈍化。2016年4月期は暖冬の影響で36日間しか営業できず、売上高は約4400万円に落ち込み、翌期も低迷して2期連続の赤字となった。

 一昨季が豪雪、昨季は暖冬の影響で営業日が限られ、今季は記録的な少雪で1日も営業できないまま休業した。

 標高が200~420メートルと低いため、暖冬の影響を受けやすく、松原社長は「できることなら事業を続けたい気持ちだったが、自然相手のことなのでどうしようもない。融資も受けられず、限界ではないか」と無念の思いを吐露。雁が原に親しんだスキー客に感謝するとともに「迷惑を掛け心苦しい」と話した。

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