【越山若水】「チバニアン(千葉時代)」。地質時代の一つの時代に、千葉県にある地層にちなんだ名前が付いた。46億年の地球史で名前のなかった約77万~約12万年前について国際的学術団体が正式決定した▼地球の磁場が反転する痕跡を示したデータなど研究の成果が評価された。日本初の名前がもつ意味は大きい。今後教科書にも載り、注目度が高まり地層の見学者も増えそうだ。イタリアに有力なライバルがあっただけに地元は大喜びだ▼地質時代の名前は、それぞれの時代の地層がよく現れている地域の名前や地層の特徴に基づいて名付けられる。例えば、恐竜が栄えた時代のジュラ紀は、フランスとスイス国境のジュラ山脈に由来する▼恐竜などの学名の決め方にもルールがある。「フクイプテリクス・プリマ(原始的な福井の翼)」と命名された鳥類の場合、勝山市北谷で骨化石が発見された当初は「北谷化石鳥」と仮の名前で呼ばれた。研究が進んで新種新属と判明し、論文が複数の専門家により認定され、ようやく正式な名前になった。学名を通して福井の名が世界に広まるのはうれしい▼いま中国を中心に猛威をふるっている新型コロナウイルスは、電子顕微鏡で見るとウイルスの表面から突起が出ている。その外観が太陽のコロナに似ていることから名付けられた。こちらは、これ以上広がってほしくない名前ではある。

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