新型コロナウイルスによる肺炎拡大が懸念される中、福井県福井市日中友好協会などによる「春節の集い」が2月1日、同市の県国際交流会館で開かれた。友好協会などは、この日集まった義援金などを活用し、福井市と友好都市提携を結んでいる杭州市に約3万枚のマスクを近日中に送ることを決定。母国の家族を心配する中国人参加者からは「日本の支援はありがたい」と口々に感謝の声が聞かれた。

 友好協会によると、杭州市では、肺炎が発生した武漢市から来た32人が入院している。杭州市からマスクと防護服の支援要請がメールであり、ふくい市民国際交流協会と福井華僑華人聯誼会(れんぎかい)と共同で送ることにした。

 集いでは友好協会の会長が「こういう時こそ中国に寄り添い、何か手伝えないかを考えていくのが私たちの使命」とあいさつした。

 家族と毎日連絡を取り合っているという江蘇省出身で福井大学の留学生(25)は「店の多くは閉まり、食べ物も少なく困っている。薬も少なく、まずは医師が服用している状態だと聞いた」と不安げな様子。上海市出身者(31)は「家族や親せきを呼び寄せたいが、万一のことがあると(日本に)迷惑がかかるので難しい」。現地ではマスクが品薄なため、5日前に200枚を送ったが、届くには時間がかかりそうだという。

 家族を心配する一方で、日本の支援に感謝する声も相次いだ。武漢市に住む日本人帰国のためのチャーター機では、大量の防護服とマスクが届けられた。遼寧省出身者(57)は「日本は今できることを十分してくれている」、男子留学生(26)は「飛行機でたくさんの支援物資を送ってくれた。感動した」と話していた。

 中国駐名古屋総領事館の孫志勇副総領事も、来賓のあいさつで「一番早く防護服やマスクなどを持ってきてくれたのは日本政府、また民間の友人のみなさま。懸念されるのは過剰な反応やいわれのない指摘。冷静に対応したい」と述べた。

 約90人が参加した集いでは、中国人たちが歌や踊り、武術、太極拳などをステージで披露。不安を振り払うような元気な姿に、大きな拍手が送られ、例年以上に日中の絆を強めていた。

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