【越山若水】あすは節分。恵方巻きは豆まきと並んで定番だろう。年ごとに決まった方角、今年は西南西を向いて食べると縁起が良いとされる太巻きずしだ。早々に予約された方もあったのではないだろうか▼大阪発祥の風習ともいわれ、名称に限っては大手コンビニが名付け親とか。商戦は年々エスカレートして、売れ残りの大量廃棄がネット上で話題となったことは記憶に新しい▼昨秋、食品ロス削減推進法が施行された。これを受けて国が業界に対し、需要に見合った販売を要請。県内でも多くの小売業者が予約販売に乗り出した。恵方巻きが食品ロス削減の象徴的食品になった感がある。商戦後には検証が不可欠だろう▼本来は食べられるのに捨てられ発生する食品ロス。欧州では法律で廃棄を禁止した国や賞味期限切れ専門スーパー、家庭で余った食品をシェアする連帯冷蔵庫などもお目見えしているようだ。国内では年間643万トン(2016年度農水省調べ)に達する。業界の賞味期限などでの厳格な商慣習、鮮度にこだわる生食といった食文化などが助長しているといわれる▼食品ロスが増える一方、貧困も深刻化している中で、福井市が3月から、家庭で余った食品を集め生活困窮者らに寄付する新たな試み「フードドライブ」に取り組む。世界的に通用する数少ない日本語「もったいない」。改めてかみしめるべきだろう。

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