暖冬の影響で冬物衣料品などの販売が低調だ。百貨店売り場の装飾は例年より早く春らしいピンク色を前面に出している=1月28日、福井県福井市の西武福井店

 暖冬や記録的な少雪による影響が、福井県内経済に広がっている。冬物の衣料品や除雪用具、暖房器具、ウインタースポーツ用品などの販売が軒並み低調。野菜の価格はキャベツやハクサイなどが供給過多で下落している。一方、好天の日が多いため、アウトドア関係のスニーカーやゴルフ用品などの売れ行きが好調だ。

 ■除雪用具7割減

 西武福井店(福井市)では、厚手のコートなどの冬物衣料の販売が振るわず、婦人服の売り上げは昨冬比1割減。逆にスニーカーやパンプスなどの売れ行きが良い。店内は冬物商品のセールが中心だが、暖冬を受けて「売り場の装飾は例年よりも早く、春らしいピンク色を前面に出している」(担当者)という。

 家電量販店の100満ボルト福井本店(福井市)では、ファンヒーターや石油ストーブといった暖房器具の売り上げが、消費税増税の影響もあり例年の7~8割にとどまっている。担当者は「部屋全体を暖めるような器具は、ぐっと寒くならないと売れてこない」と嘆く。

 ホームセンターのPLANT(坂井市)の各店では、積雪がないため除雪用具の売り上げが昨冬比7割減と大幅な落ち込み。逆に釣り具などの屋外レジャー関係が好調で、自転車販売の出足も例年に比べて良いという。

 「灯油の販売数量は例年の7割程度」とするのは、灯油をガソリンスタンド(GS)や宅配で販売する栄月(福井市)。GSでの冬用スタッドレスタイヤの売り上げや交換依頼も例年より少ない。

 ■食卓にも変化

 冬の食卓にも変化が見られる。食品スーパーのグルメ館などを展開するヤスサキ(福井市)によると、キャベツと白ネギの価格が例年に比べ3割安く、ハクサイも2割ほど値下がりしている。温暖な天気が続き県内外の産地で増産となっているが、需要が少ないため供給過多の状態だ。

 「おでんや鍋物用食材の消費の動きが鈍い」と担当者。魚のタラや鍋用スープなどの売れ行きも良くない。一方、冬場に売り上げが少ないはずのお茶などの飲料ペットボトルが好調で、総菜のサラダ類もよく売れているという。

 野菜の価格が下落し家計には恩恵だが、農家にとっては痛手だ。白ネギを栽培する小西農園(福井市)は卸業者を通して県内スーパーに出荷しているが、小西大作園主(31)は「鍋料理をする人が少ないのか、売れ行きはよくないし、価格も例年より3割ほど安くなっている」と嘆く。

 「品質は例年通り上々で、雪やあられが降らない分、見た目もきれい」と小西園主。「ネギは鍋以外にもいろいろと使い道があるし、保存も利く。安くなっているこの機会に、ぜひ味わってほしい」と話している。

 ■ゴルフ用品好調

 スポーツ用品の消費動向も例年と異なる動きとなっている。「スーパースポーツゼビオ フェアモール福井大和田店」(福井市)は、スキー場が営業できていない影響でスキー・スノーボード用品の売り上げが大幅減。例年より早く売り場を縮小させているが、「程よい積雪がほしい」と担当者。一方、トレッキングやランニング、テニス用品などは売れているという。

 ゴルフ用品は、好天によるゴルフ場の利用増を反映して好調だ。ヒマラヤゴルフ福井店(福井市)によると、来店客は例年より多く、クラブやボールの売り上げが順調に推移している。

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