日本語、中国語、英語で「手をきれいにしましょう」と書かれた貼り紙(左上)と設置を増やしたアルコール消毒液=1月27日、福井県勝山市の県立恐竜博物館

 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を防ぐため中国政府が1月27日、海外への団体旅行禁止に踏み切った。福井県内の観光地では同日までに一部で団体客のキャンセルがあったものの、大きな影響は出ていない。施設などが予防対策を強化する一方、感染拡大で旅行禁止の解除がいつになるのかは見通せず、長期化による打撃を不安視する声が聞かれた。

 同県勝山市の県立恐竜博物館では、2月5日に来館予定だった1団体35人の客がキャンセルとなった。竹内利寿館長は「直接確認はしていないが、新型肺炎の影響ではないか。来られなくなったのは残念だが、次の機会にお越しいただければ」と話した。

 昨年の春節に5団体ほどあった飛び込み客も今年は見込めないとみている。それでも「全体の来館者からみれば、それほど大きな影響はない」と冷静に分析している。

 予防対策は「できる限りやる」として、博物館入り口に一つだけ置いていたアルコール消毒液の数を増やし、トイレや展示室、ショップなどにも設置した。中国語、英語、日本語で「手をきれいにしましょう」と書かれた紙も掲示。職員やスタッフには自身の判断でマスクの着用も認めている。

 坂井市の景勝地、東尋坊では年間を通し中国本土からは家族連れなど個人旅行客がちらほら訪れる程度といい、東尋坊で50年以上、飲食・土産物店を営む男性(69)は「新型肺炎による大きな影響はない」と話す。ただ、中国人観光客は食事や土産物にお金をかける傾向にあるため、別の飲食店の女性は「(観光シーズンが始まる)春ごろまでには収束してほしい」と語った。

 あわら市観光振興課によると、あわら温泉はもともと中国本土から訪れる宿泊客は少なく、宿泊キャンセルなどの動きは出ていない。

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