成田空港に到着したマスク姿の乗客ら=1月25日午後

 日本国内で新型コロナウイルス感染による3例目の肺炎患者が1月25日、確認された。厚生労働省は今回のケースを含め、感染が確認された人の国籍や詳しい交通経路などは「個人情報の保護」を理由に明らかにしていない。

 厚労省は、今回の新型肺炎を「重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)よりも感染力が弱いとみられる」としており、公表情報は年代や性別、居住地、症状、他人に感染させ得る時期の行動歴などにとどめている。

⇒【解説】コロナウイルスの症状、潜伏期間は

 国籍などを非公表とする理由は「個人情報保護を優先した」(1月16日発表の1例目)、「国籍が感染症のコントロールに重要な情報とは考えていない」(1月24日発表の2例目)、「人権侵害になるので国籍を公表しない」(1月25日発表の3例目)と説明した。

 厚労省は昨年、エボラ出血熱など感染症法で危険性の高いとする「1類感染症」の公表に関する基本方針を策定。まん延を防ぐためには情報を積極的に公表する必要があるが、感染者が不当な差別を受けないよう個人情報保護に留意しなければならない、としている。

 厚労省の担当者は「どこまでの情報を出すかは、疫学的な調査や分析を踏まえ、さらに議論が必要になる」とした。
 

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