中国・武漢市で発生した肺炎の原因とされる新型のコロナウイルスの電子顕微鏡写真(中国疾病予防コントロールセンター、GISAID提供)

 新型コロナウイルスは未解明な点も多いが、他のコロナウイルスの例から、患者のせきなどのしぶきでウイルスが広がる飛沫感染が中心だ。予防には、こまめな手洗いが有効とされる。潜伏期間は長くて14日程度との見方が有力で、発熱やせきなど肺炎の症状が出る。中国当局は「(当初の推定よりも)感染力がやや増してる」との見解を示している。

 ワクチンも特効薬もないため、インフルエンザや風邪に対する一般的な予防策が勧められる。十分な睡眠と栄養で体調を整えることが大切だ。せっけんを使ったこまめな手洗いも重要。外出からの帰宅時、食事の前、トイレ後、病気の人の世話をした後などに欠かさず行うのがポイントだ。

⇒【解説】初期症状、感染のリスクは

 せきなどの症状がある場合は、マスクやティッシュなどでしぶきをまき散らさないようにする「せきエチケット」を守ることが大切。感染予防としても、マスクをしていればウイルスが付いた手で顔に触れても口や鼻に届かないため、一定の効果が期待できる。ただし鼻からあごの下までカバーし、顔とマスクの間にすき間ができないよう正しく着ける必要がある。

 世界保健機関(WHO)や中国の研究チームによる分析では、発症者の7割が40歳超という報告があるなど中高年に多く、高血圧や糖尿病などの持病がある人はリスクが高いという。

 新型コロナウイルスによる肺炎の感染力は、世界保健機関(WHO)の公表見解よりも強いとする報告が相次いでいる。調査をもとに1人の感染者から平均で何人にうつっているかを示す数値で、WHOは先週、暫定的に1・4〜2・5としたのに対し、香港や英国のチームは3以上と推定した。公表された数値は香港理工大などのチームの推定値が3・3〜5・5、英ランカスター大などのチームの推定値が3・6〜4。中国当局は1月26日「(当初の推定よりも)感染力がやや増してる」との見解を示している。

【新型肺炎患者が出た国(疑いも含む】中国、香港、マカオ、アメリカ、カナダ、日本、韓国、メキシコ、タイ、台湾、ベトナム、フランス、ドイツ、オーストラリア、マレーシア、カンボジア、スリランカ、シンガポール、ネパール、フィリピン、インド、フィンランド、アラブ首長国連邦(2020年1月30日時点)

■指定感染症に指定されると可能になる新型肺炎対策のポイント。

 一、生命や健康に深刻な被害を与える恐れのある緊急時に迅速な対応をするために指定。

 一、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じ2類感染症と同等の措置が法改正を経ずにできる。

 一、設備や態勢を備えた全国約400の指定医療機関への強制的な入院の他、就業制限、汚染された場所の消毒が可能に。

 一、入院中の治療費は公費負担。

 一、患者を見つけた医師には報告義務。

 一、指定期限は最長1年間。必要に応じて1回に限り1年の延長ができる。

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