新型肺炎対策で警戒が強化されている検疫所=1月24日、石川県小松市の小松空港

 中国で春節(旧正月)の大型連休が始まった1月24日、新型コロナウイルスによる肺炎発症者が確認された上海市から直行便のある小松空港(石川県小松市)は警戒を強めた。福井県をはじめ北陸3県を訪れる中国人観光客は多いとみられ、検疫官は乗客の体温を示すサーモグラフィーなどを使って水際対策を徹底した。空港内にはマスク姿の乗客が目立った。

 小松空港では上海便が週6日運航している。国際線の検疫所では中国・武漢市滞在者のうち、せきや発熱などがある人に対し検疫官へ申告するよう日本語と中国語、英語で求めるポスターを掲示。24日からは同様の内容を記載した「健康カード」の配布を始め、周知を強化した。

 またサーモグラフィーで体温を監視。37・5度以上だと赤く表示されアラームが鳴るように設定されている。申告があったり発熱が確認されたりした場合は、検疫官が別室で体調や滞在歴などをチェック。感染が疑われる場合はマスクを着用してもらい、医療機関の受診を勧めている。

 24日午後1時ごろには、国際線の到着口からマスク姿の上海便乗客が続々と出てきた。上海市駐在で福井県坂井市の実家へ帰省する会社員男性(55)によると、上海市内はマスクをしている人が多く、外出する人は少ないという。「感染しないか不安。これ以上広がらないでほしいし、休みを終えて帰る時には落ち着いてくれていたら」と話していた。

 この日、上海便の乗客に感染疑いはなかった。新潟検疫所小松空港出張所の松本留美所長は「せきや発熱など体調が悪い人は必ず申し出てほしい。感染拡大防止には空港での対策が肝心なので協力をお願いしたい」としている。

 福井県保健予防課によると24日現在、県内で新型肺炎の疑いがある事例の報告はない。予防策として手洗いやマスクの着用などを呼び掛けている。

関連記事