バスに乗らない金沢旅行をガイドするバスガイド2人(左)=2019年12月、福井県福井市のハピリン

 若手バスガイドの育成を手がける「プロデュースG.C.」(福井県福井市)が、バスに乗らずにバス旅気分を味わってもらうサービスを始める。ガイド技術と写真や動画を使って“旅”を演出。公民館の行事や会社のレクリエーションなどのニーズを見込んでおり、同社は「旅行に行くのが難しい人もそうでない人も、バスガイドがいる旅を気軽に楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 新サービス「バスガイドと行く バスに乗らない旅気分」は、京都や金沢など観光地の名所や見どころの写真、動画をスクリーンに映し出し、バスガイドがマイクで案内する。「福井にいながら楽しめる」バス旅は、富山や奈良など5カ所を用意した。予約から開催日までの期間や場所により、目的地のオーダーにも応じる。

 同社は2018年8月、ベテランバスガイドの2人が、福井県内で若手を育成するため設立した。新サービスは、オフシーズンにも若手バスガイドが人前に立って話す育成の場を設けようと始めたイベントだった。

 2019年12月中旬に福井市のハピリンで開催されたイベント「金沢・加賀旅気分」では、スクリーンに映る金沢駅や兼六園を、若手とベテランのバスガイドが約2時間案内。名所の解説や楽しみ方はもちろん、風習やお勧めの土産などバスガイドと行く旅ならではの小話も盛り込んだ。実際に金沢城の門をくぐった気分になれる動画を盛り込むなど随所に工夫を凝らした。

 参加者は献上加賀棒茶と金沢の和菓子を味わいながら、楽しそうに“旅”を満喫。この回に参加した25人の中にはリピーターも。2回目の参加という福井市内の夫婦は「何回も行っている金沢でも、ガイドがいる旅は違う。いかにもバス旅の気分が味わえた」と笑顔だった。

 人手や予算が限られる中、「お香をたいて目的地の香りも運ぶ」などアイデアで満足度を上げていきたい考えだ。若手のバスガイドは「旅の共有は興味や趣味の輪が広がって楽しいもの。その楽しさを提供したい」と話している。

 新サービスは1回約2時間で税別3万円(1、2月の料金)。飲み物と茶菓子代は別途必要となる。問い合わせは同社=電話070(4472)4224。

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