役目を終えた「あさぎり」との別れを惜しむ乗組員ら=1月10日、福井県坂井市の福井港

 福井海上保安署所属の巡視艇「あさぎり」が老朽化のため更新されることになり1月10日、福井県坂井市の福井港で退役式が開かれた。同署員らが出席し福井の海の安全を守ってきた長年の労をねぎらった。

 あさぎりは1983年2月に同署に配備。37年にわたり、地球15・5周分に当たる62万6千キロを航行した。

 1987年の「ズ・ダン号事件」では、韓国への亡命を求める11人を乗せ福井港に漂着した北朝鮮の資源保護監督船を敦賀港にえい航、1998年の韓国漁船「第11カンヘ号」による中国人集団密航事件では、船内の捜索などを行った。海難救助の出動実績は480件で救助人数は83人、犯罪摘発件数は859件だった。

 式には同署員ら約20人が出席。松尾秀昭署長は「あさぎりが残した輝かしい功績を深く心に刻みたい」とあいさつした。全員が見守る中、乗組員が船上に掲げられた海上保安庁旗を降下し、船体横に書かれた巡視艇番号「PC223」の文字をペンキで塗りつぶした。船長と機関長が船のデッキに酒をまいて清め、数々の功績に感謝を表した。

 旧あさぎりは解体処分され、1月29日に新あさぎりが配備される。

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