福井県内の不妊治療経験者へのアンケート

 福井県が、福井県内の不妊治療経験者を対象に初めて行ったアンケートで、女性の1割強が「治療と仕事が両立できず仕事を辞めた」「治療と仕事が両立できず雇用形態を変えた」と回答した。男性は治療を理由に、仕事を辞めたり雇用形態を変えたとの回答はなかった。両立できない主な理由については、通院回数の多さや仕事と治療の日程調整の難しさを挙げており、企業には治療のための休暇制度や、柔軟な勤務形態への配慮が求められている。

 調査は2019年1月、策定中の「県子ども・子育て支援計画」への県民ニーズ把握の一環で実施。不妊治療経験者千人を調査し、515人(男性48人、女性467人)が回答した。

 「不妊治療と仕事の両立をしているか」との問いに、女性63・8%が「両立している」と回答。一方、「両立できず仕事を辞めた」は11・7%、「両立できず(正社員からパートなどへ)雇用形態を変えた」は12・2%だった。

 両立の難しさについて、男女に理由を複数回答で聞いたところ、「通院回数が多い」が63・5%と最も多かった。「仕事と治療の日程調整が難しい」58・4%、「病院までの移動が負担」40・0%と続いた。

 両立のために会社に希望すること(複数回答)では、「治療のための休暇制度」がトップの36・5%。続いて「有給休暇など現状制度の取りやすい環境」32・8%、「柔軟な勤務を可能とする制度」27・0%で、休暇や勤務時間に関する制度の整備を求める声が多かった。

 行政に望む施策(複数回答)では、67・4%が「治療と仕事の両立を支援する企業への支援・助成」を求めた。県子ども家庭課は「県として、企業の理解促進を目指す必要がある。働きながら不妊治療を受けやすい環境づくりを進めたい」としている。

 一方、不妊症かもしれないと思ってから医療機関への受診までの期間は、3カ月未満が45%で、55%が3カ月以上を要した。受診までに3カ月以上かかった理由は「子どもを授かるのは自然に任せたかった」が最多の53・7%。「費用がかかるから」34・4%、「時間がなかったから」25・4%となっている。

 「もっと早く受診すればよかったと思うか」との問いには、「とても思う」が44・3%、「やや思う」が28・3%だった。

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