福井県内の過去50年の交通事故死者数

 2019年1年間の福井県内の交通事故による死者数は31人(前年比10人減)で過去50年で最少になったことが1月2日、福井県警のまとめ(速報値)で分かった。このうち65歳以上の高齢者は18人(10人減)で6割を占めた。県警は高齢者や夜間の事故対策が引き続き課題とし、車のハイビーム使用や歩行者の反射材着用などの啓発に力を入れるとしている。

 県警の過去50年の統計資料によると、県内の死者数は、全国的に「交通戦争」と呼ばれた頃の1971年の175人が最多。「第2次交通戦争」の頃は92年の130人が多い。2000年以降は100人を切り、12年の37人が最少だった。

 2019年は死者31人のうち、夜間の高齢歩行者が6人(1人増)と目立った。車のシートベルトをしていなかった犠牲者も多く、乗車中の死者15人のうち非着用が8人(2人減)を占めた。飲酒運転の事故は2件(2件減)あった。

 18年は日没が早くなる10~12月だけで21人が犠牲になったが、昨年は8人にとどまった。県警と県は昨年、この3カ月間を初の「事故防止集中運動」期間に指定し、取り締まりと啓発を強化していた。

 県警は今後も高齢者や夜間の対策、全席シートベルト着用に力を入れるとしている。県警交通企画課の三ツ井忠男管理官は「いまだ多くの方が犠牲になっている。飲酒運転や横断歩行者等妨害など、事故に直結する悪質、危険な違反の取り締まりも進めていく」と話している。

 人身事故は1165件(233件減)、負傷者は1328人(261人減)で、ともに15年連続で減った。

 ■交通戦争 警察白書によると、交通戦争という言葉は、1970年に全国の死者数が1万6765人を記録した前後の期間を指して使われるようになった。事故急増の背景に信号機や道路標識などの不足があり、交通対策の警察官の大量増員などでいったんは落ち着いたものの、免許保有者が増えて88年に再び死者数が1万人を超え、第2次交通戦争と呼ばれた。この際は運転者講習の充実や違反厳罰化などで減少につなげた。

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