【越山若水】漢字4文字で2019年を振り返る「創作四字熟語」(住友生命保険)。今年もなかなか名作ぞろいだ。「国祭令和」(国際平和)は新元号に伴うお祭りムードをうまく捉えている▼ラグビーW杯で活躍した日本代表を「一心桜体」(一心同体)と表現して称賛。消費税10%の導入には「変幻税率」(軽減税率)と少し皮肉を込めた。では福井県の1年はどうだったか。数あるニュースから幾つか選び出すが、四字熟語の出来は不問に付してほしい▼北陸新幹線金沢―敦賀間の延伸に伴い、県内4駅の設計・デザインが発表された。地元の特色を取り入れた外観は個性的だ。あちこちで工事の槌音(つちおと)が一段と高まり、延々と連なる橋脚の威容も目に入る。まさに「高架建覧」(豪華絢爛(けんらん))。23年春の開業が待ち遠しい▼奥越を中心にこの秋はクマの出没が相次いだ。けが人も計9人と過去10年で最多だった。一方、豚コレラの感染が野生イノシシから養豚場に拡大。国のワクチン容認の判断が遅れ農家を破産や廃業に追い込んだ。「熊獣(ゆうじゅう)普段」(優柔不断)の状態を早急に改善したい▼金融機関再編の波がついにやって来た。福井、福邦の両銀行が生き残りをかけ包括提携の検討を開始。熟慮の決断は「視界両行」(視界良好)となるか。人口減少や景気低迷は県内の課題でもある。来る年は活力みなぎる「悉皆(しっかい)良幸」の年としたい。

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