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やはり、酉年は「縁起の良い年」なのか  トヨタがWRC復帰2戦目で優勝の快挙

(2017年2月15日午後5時20分)

 ラリー・スウェーデンを制して、表彰台で笑顔を見せるトヨタのヤリマッティ・ラトバラ(左から二人目)=WRC  ラリー・スウェーデンを制して、表彰台で笑顔を見せるトヨタのヤリマッティ・ラトバラ(左から二人目)=WRC


 酉(とり)年は「縁起の良い年」―。そんな話を先月の当コラムで書いた。すると、どうだろう。節分を過ぎてすぐの12日にビッグなニュースが飛び込んできた。今季、18年振りに世界ラリー選手権(WRC)に復帰したトヨタが、2戦目となるラリー・スウェーデンで優勝を勝ち取ったのだ。

 WRCは、F1と並ぶモータースポーツにおける最高峰カテゴリーの一つ。今回勝ったトヨタのエースドライバー、ヤリマッティ・ラトバラ(フィンランド)も、復帰2戦目での優勝は驚きだったと語った。快挙を成し遂げたラトバラはWRCで通算170戦以上出場しているベテランで、今回の勝利で通算17勝目となる。しかし、それ以上に印象的だったのが、レース終了後の記者会見でスポーツ選手なら誰でもぶつかるモチベーションの壁に苦しんでいた事実を明かしたことだ。

 「昨シーズン後半は、いまだから正直に認めるけれど集中力も落ちていたと思う。だから、僕がトヨタという新たなチームでドライビングするチャンスを得たことで、僕自身へのモチベーションを一気にブーストアップすることができたんだ。トヨタは素晴らしいスピリットを持ったチームで、僕の気持ちを再び奮い立たせてくれた。以前のチャンピオンを目指していた僕を呼び戻してくれた」

 ラトバラは17歳だった2002年にWRCデビューを果たした時から「いつかはチャンピオンを取る器」と言われ続けてきた。だが、そんな彼の前には2人の名ドライバーが立ちはだかることになる。04から12年まで9年連続で王者に君臨した「絶対王者」のセバスチャン・ローブと、引き継ぐように13年から4連覇しているセバスチャン・オジェだ。しかも、ラトバラ自身、昨季までの4年間はオジェのチームメートとして、フォルクスワーゲン(VW)に在籍。目の前で王者を見続ける悲哀を味わってきた。

 どんなに才能あるアスリートであっても、モチベーションが保てなければミスをしてしまう。そんなときに出会ったのが、同じフィンランド人で4度の世界王者となったトミ・マキネンが代表となり、チーム本拠地もフィンランドに作ったトヨタだった。VWが突然、WRCからの撤退を発表し、急きょ決まった話だった。

 トヨタにとっても、ラトバラの獲得は酉年らしく「羽ばたく」ための最高の幸運だったといえる。03年にスバルで年間王者に輝いたペテル・ソルベルグ以来となる日本車メーカーの王者となることができるのか、無冠の天才・ラトバラに今後も注目してみたい。(モータージャーナリスト・田口浩次)

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