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『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』 妻を亡くした男の心の旅  

(2017年2月14日午後2時02分)

(C)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation, Demolition Movie, LLC and TSG Entertainment Finance LLC. All Rights Reserved. (C)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation, Demolition Movie, LLC and TSG Entertainment Finance LLC. All Rights Reserved.


 『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャンマルク・ヴァレ監督の新作は、“再生”の物語だ。考えてみれば、『ダラス〜』も前作『私に会うまでの1600キロ』も主人公の心の再生を扱っていた。だが、今回のこのテーマは脚本のブライアン・サイプによるもの。代表作と似た題材のオファーが続くのは、映画監督にとって宿命なのだろう。

 物語は、出世コースに乗った銀行マンが妻を交通事故で亡くすところから始まる。だが、何不自由ない生活を過ごすうちに感覚がまひし、少しも悲しめない。そのことに気付いた彼は、次第に奇行を繰り返すように…。

 つまり本作の場合、劇的な出来事が再生のきっかけではない。もちろん妻の死は主人公にとっては大事件だろうが、きっかけはむしろその時に“泣けなかった”こと。本来なら、エンターテインメントどころかドラマにもならないような彼の内省的な心の旅を、こんなにも独創的な脚本に仕上げたサイプの手腕をこそたたえるべき映画なのだ。

 何より、ありふれたテーマを既定路線に沿って展開させているのに、全く先が読めない。主人公の衝動的な行動も、彼の人生に突然入り込んでくるシングルマザー母子との関わりもテーマと密接に結びついているから違和感なく受け入れられる。もちろんヴァレの演出も、例えば後半に生きてくる交通事故の見せ方、海に向かって突然走りだす瞬間やラストの爽快感など、秀逸な脚本を見事に支えている。★★★★☆(外山真也)

監督:ジャンマルク・ヴァレ

出演:ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ

2月18日(土)から全国順次公開

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