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『たかが世界の終わり』 フランス映画界の「おそるべし子供」が描く家族の愛  

(2017年2月8日午後2時13分)

(C)Shayne Laverdiere, Sons of Manual (C)Shayne Laverdiere, Sons of Manual


 自分の余命が短いことを知り、12年ぶりに帰郷した主人公が、久しぶりに再会した家族と過ごす一日を描いた作品。マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ギャスパー・ウリエルら、フランス映画界を代表する俳優たちが、主人公とその家族を熱演します。本当は愛し合っているのに、それぞれの思いを素直に話せない家族と主人公の間に流れる緊張感を役者たちの「これでもか」ってほどのクローズアップの連続でスクリーンごと圧力をかけてきます。

 この映画を撮った監督は映画界の「アンファンテリブル(おそるべし子供)」と呼ばれている、27歳の新鋭グザヴィエ・ドラン。彼が最初に映画界を驚かせたのは、19歳の時に監督・脚本を担当した映画『マイ・マザー』。カンヌ国際映画祭の中で新しい才能が紹介される「監督週間」で上映され、20カ国が買い付けるという話題作となりました。

 その翌年からは、『胸騒ぎの恋人』『わたしはロランス』『トム・アット・ザ・ファーム』と次々に作品を発表してヨーロッパを席巻。2014年の『Mommy/マミー』で、カンヌ国際映画祭審査員賞を巨匠ゴダールとともに分け合いました。そして昨年のカンヌで彼は本作を発表し、なんと27歳という若さでグランプリを受賞するという大快挙を成し遂げたすっごい人です。

 ゲイであることを公表しているグザヴィエが描いてきたのは、母と息子、そして家族、愛の物語。この作品でも「ぎゃー、この家族の食卓の重たい感じ嫌だ〜!」と感じてしまったら最後、主人公とともに耐え難い苦痛を感じることになってしまう。そのシーンの重みたるや、感情ごとスクリーンに体当たりしてくるよう。

 ひきつけられるストーリーテリング、あっと驚くようなカットの数々、そして画面全体に流れる緊張感、センスのいい音楽、そして衣装の数々に絶妙な色彩感覚、唯一無二のセンスを持ったグザヴィエはこれからの映画界を先導するすごい監督なのです。ここまでの才能を持つ上に、とんでもないイケメンなのに日本での知名度はまだまだ低いのが本当に勿体無い! 「この監督、知らなかった」という方は、この映画をきっかけにぜひ、彼の作品を見ていただきたいと思います。★★★★☆(森田真帆)

2月11日(土)から全国順次公開

監督・脚本:グザヴィエ・ドラン

出演:ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイ

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