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カテゴリ気象

港湾気象官のお仕事

 
天気図は気象観測の総仕上げです。資料が多いほど実際の気象状態を表現した天気図になります。

地上には各地に観測所があります。日本は58の気象台と測候所があり、1311か所のアメダス観測所があります。福井県には気象台と13か所のアメダス観測所があります。

地球全体の天気図を作るための地上の資料は全球の30パーセントしかありません。70パーセントを占める海洋の資料は貴重です。

日本では海洋観測船が日本近海の波や気象や高層観測をしていましたが、平成12年から漂流型海洋気象ブイロポットを運用しており、日本海、日本の東海上、日本の南海上、東シナ海に投入しています。得られる資料は気圧・水温・有義波高・有義波周期と位置情報です。大きさは直径46cmのほぼ球形で重さ3キロです。

海洋には多くの船舶が往来しており、気象情報は不可欠です。多くの船舶は航海中に気象観測をして、当該地域の気象官署へ報告しています。WMO(世界気象機関)は、船舶から送られてくるデータの品質を保つため各国に「港湾気象官」を配置するよう求めています。

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日本には横浜・名古屋・神戸地方気象台に「港湾気象官」がいます。英語の堪能な技術者で、入港した日本や外国の船舶に赴き気圧計の点検や気象観測の指導をしています。私も名古屋地方気象台勤務の時に同行したことがあります。

訪問する船舶はあらかじめ調べておき、前回の訪問から日時の経ったものを選びます。港長の許可を得て予定していた船舶に乗船します。気圧計は操舵室に設置されていますので、持参した標準気圧計と比べて誤差がある場合は補正するように指導します。

大型船はエレベーターでデッキに上がります。荷物を満載した時とそうでない時は海面から10メートルを超える差が出ます。通報する気圧は海面の値に補正しますので、積載状態によって補正値が異なります。このようにして多くの気象データが集められ、天気図になって予報しています。

県内の10月の気象は、降水量は嶺北は多く嶺南は少な目でした。気温は平年よりも1℃以上高いところが多く、日照時間は全県で少なく平年の76〜98%でした。

※有義波・有義波周期 大小さまざまな波が打ち寄せていますが、大きい波から三分の一を選び、波高と周期をそれぞれ平均したものです。
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