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北陸新幹線工事進むも用地まだ7% 石川県は「白旗」福井先行開業に暗雲

(2016年1月7日午後5時12分)

拡大 建設が進む九頭竜川橋の架橋工事現場 建設が進む九頭竜川橋の架橋工事現場


 2023年春の北陸新幹線敦賀開業に向け、福井県内の工事が着々と進んでいる。15年度内には工事発注・着工率が約5割に達する。一方、県内の用地取得率(面積換算)は7%にとどまり、敦賀駅より2年前倒しして福井駅先行開業を目指す与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の議論にも影響しそうだ。石川県側では谷本正憲知事が先行開業について「用地取得ができず無理だ」と述べ、事実上の“白旗”を揚げた。


 ■難工事に着手
 福井市中藤新保町の九頭竜川堤防周辺では、大型クレーン10台が動く。新幹線と自動車道の併用橋としては全国初となる九頭竜川橋(全長414メートル)の現場。与党PTの先行開業検討委員会で、再三話題に上った難工事の場所だ。昨年10月に本体工事に着工し、橋脚と橋台の建設が進められている。

 このほか新北陸トンネル(全長約20キロ、南越前町〜敦賀市)も、6工区のうち3工区(約13キロ)で着工。残りの2工区は今年3月末までに発注、1工区は発注済みで着工を待つばかりとなっている。

 福井市の文殊山を貫く福井トンネル(約3・5キロ)、九頭竜川南側の福井高柳高架橋(約2・6キロ)も今年3月末までに発注を終える予定。県内区間の工事延長76・1キロのうち、3月末時点で発注・着工済みは35・0キロ、全体の46・0%になる見込みだ。

 ■苦情の電話も
 工事の前段となる用地取得を加速させるため、福井県は本年度から沿線市町職員も合わせて52人体制をとり、昨年度より23人増員した。道路・水路の付け替えなどを話し合う設計協議は約8割で完了、土地の測量や建物調査は約9割で着手するなど、取得のための準備を進めている。

 本格的な用地交渉はあわら市で昨年8月、坂井、福井市で同12月に始まったばかりで、取得率は7%。県の担当者は「16年度中の取得完了を目指し、市町と協力しながら全力を挙げる」とする。

 ただ補償金額をめぐって地権者との交渉が難航するケースもあり、ある県議は「地権者からの苦情の電話もある」と交渉の遅れを心配する。

 ■「敦賀開業前提に」
 用地取得の進ちょくは、与党PTの検討委員会で議論している福井先行開業にも影を落としている。

 福井駅以北でみると、県内の取得率は18%で支障物件は約80戸ある。一方、石川県内の取得率は22%で、同物件は約280戸。同県の谷本知事は4日の会見で、用地取得の遅れを理由に「(先行開業は)無理だ」と発言。「敦賀開業を前提に取得を早めたい」と話した。

 福井県でも、14年12月に先行開業を求める緊急アピールを発表した福井商工会議所の川田達男会頭は5日、「用地取得の問題など、厳しい案件がたくさんあり、ちょっと難しい」との認識を示した。

 与党PTの検討委は、福井駅の20年度内開業の実現に向けた課題を詰め、今夏の政府与党での合意を目指しているが、ある県議は「福井開業の2年前倒しにこだわらず、敦賀までの開業をいかに早めるかを考えていくべき」と提案する。

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