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若狭湾エネ研が水素研究に本腰 製造技術や貯蔵、実用化目指す

(2016年11月29日午後0時00分)

拡大 若狭湾エネ研の水素研究 若狭湾エネ研の水素研究


 若狭湾エネルギー研究センター(福井県敦賀市)は本年度から、次世代エネルギーの主役と期待される水素の技術研究に本格的に乗り出す。同センターが持つ技術や知見を生かし、水素生産能力を向上させた微生物の作製や、マグネシウムを使った水素製造のリサイクル技術の開発などをテーマに実用化の可能性を研究する。

 水素生産能力を向上させた微生物の作製研究は、光をエネルギー源として水から水素を生産する能力を持つバクテリアの一種「ラン藻」に着目。同センターのイオンビーム加速器を用い、遺伝子の突然変異を利用して水素生産量が多いラン藻の作製を目指す。

 ラン藻の培養条件の検討やイオンビーム照射の実験を重ね、水素生産能力の高いものを選抜していく方針。

 マグネシウムを使った水素製造のリサイクル技術の開発は、同センターにある太陽光を局所に集中させて高温を作り出す装置「太陽炉」を利用する。

 マグネシウムは水と反応させることで水素と熱が発生。この反応でできた水酸化マグネシウムを還元してマグネシウムに戻すことができれば水素製造の再利用が可能となる。このため太陽炉の高温と特殊な薬剤を使って還元する技術の確立を目指し研究を進める。

 このほか水素の安全な輸送や貯蔵に向け、水素をためておく「水素吸蔵合金」の開発も研究する。同センターが持つ検出法を使って合金内の水素の測定分析を行いながら、水素貯蔵量に優れた合金の改良に取り組む。

 同センターは「将来の水素利用を見据え、二酸化炭素を発生しない方法での水素製造技術や、水素を安全かつ大量に貯蔵できる技術の開発に努めたい」としている。

 水素エネルギーを巡っては、敦賀市が県内や滋賀県の近隣市町を含めた6市町の圏域で、水素を使った燃料電池車や水素貯蔵装置などの製造工場誘致やサプライチェーン(供給網)を目指す計画を進めている。

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