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審査合格近い高浜原発、再稼働いつ 来春以降か、統一地方選影響も

(2014年11月1日午前7時00分)

拡大 関西電力高浜原発の3号機(左)と4号機=2013年6月、福井県高浜町 関西電力高浜原発の3号機(左)と4号機=2013年6月、福井県高浜町


 関西電力が31日に原子炉設置変更許可の補正申請書を提出した高浜原発3、4号機(福井県高浜町)は、原子力規制委員会で審査書案づくりに入ることになり「合格」に向けた道筋が付いた。だが、残りの認可手続きなどにかかる期間は依然として読めない。また審査書が決定した後の地元の同意手続きは、統一地方選をにらみ動きづらくなることも予想され、再稼働は来春以降となる可能性が高い。

 規制委による安全審査は、▽安全対策の基本方針や基本設計を対象とする「原子炉設置変更」▽詳細設計をチェックする「工事計画」▽運用管理を確認する「保安規定」―の3本立て。原子炉設置変更の補正申請を受け規制委は審査書案をつくり、国民からの意見を募集した後に正式に決める。

 先行する九州電力川内原発(鹿児島県)の場合をみると、補正申請した後に書類の不備が見つかるなどして審査書の決定まで4カ月半近く掛かった。高浜は、川内の審査書をベースとするため川内ほど期間は掛からないとみられるが、補正申請に不備などがあれば長引くことになる。

 「工事計画」と「保安規定」も認可に向け今後、補正申請することになるが、審査期間が読みにくいのは工事計画。建物や設備の複雑な耐震強度の計算などが含まれ、作業量は膨大だ。川内も10月24日に補正申請の書類が出そろったばかりで、規制庁担当者は「審査のめどが分かっている状況ではない」とし、月単位の審査が掛かりそうだ。

 高浜は基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)を引き上げたため、工事計画の補正申請の時には、設備などの耐震安全性評価を反映させる必要がある。関電は「まだ評価の最中で、提出時期は未定」としている。

 三つの審査が終わっても実際に運転を再開するまでに、設備などの設置状況や性能を現場で確認する「使用前検査」がある。工事計画の内容が決まらないと検査の要領書などが決まらない上に、関電が進める安全対策の追加工事も終わっていないといけない。検査期間は「2カ月以上はかかる」とする関係者は多い。これらを踏まえると年度内の再稼働は厳しい情勢だ。

 地元同意手続きの日程も見通せない。川内を参考にすれば、同意手続きの開始は規制委が審査書を正式に決めた後となる。高浜の審査書の決定は、高浜町会や県会の12月議会の会期中に間に合わないとみられ、本格的な議論は年明け以降になる。

 来年2月や3月の定例議会が考えられるが、町会や県会は4月に予定されている統一地方選で改選を迎える。ある関係者は「残り任期わずかの議員らが重要な再稼働の判断をしていいのか、という問題が出てくる」と指摘する。

 統一選では知事選もあり、自民党県政会の中堅県議は「西川知事が出馬するのなら、再稼働に反対する世論もある中、選挙前に再稼働を判断すると票に影響する。重要な政治判断は選挙後になるのではないか」との見方だ。

 ただ「原発の長期停止で地域経済が疲弊する中、早期の再稼働のために2月議会や臨時議会で対応するべきだ」(嶺南のベテラン県議)との声もあり、同意手続きの日程は規制委の審査の行方を注視しながら難しい判断を迫られそうだ。

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