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高浜原発にMOX燃料が到着 3号機用、装荷は未定

(2013年6月27日午後7時55分)

拡大 関西電力高浜原発の港に到着したMOX燃料を積んだ専用輸送船「パシフィック・イーグレット号」=27日午前7時ごろ、高浜町音海 関西電力高浜原発の港に到着したMOX燃料を積んだ専用輸送船「パシフィック・イーグレット号」=27日午前7時ごろ、高浜町音海


 昨年2月から定期検査で停止している関西電力高浜原発3号機のプルサーマル発電に使うプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料20体が27日、フランスから専用輸送船で同原発の専用岸壁に到着し、輸送容器3基に入ったまま、キャスク保管庫に搬入された。関電は新規制基準が7月8日に施行された後、速やかに高浜3、4号機の再稼働を申請する方針だが、MOX燃料の装荷については未定としている。

 日本の電力会社は約24トンのプルトニウムを欧州で保有しており、MOX燃料を海上輸送するのは5回目。東京電力福島第1原発の事故後では初めてとなった。

 専用輸送船「パシフィック・イーグレット号」が午前7時5分に接岸。輸送容器3基を順次トレーラーに積み込んだ。関電と福井県がそれぞれ放射線量を測定し、基準値内に収まっていることを確認。同原発のキャスク保管庫に運び込み、午後5時23分に作業は完了した。

 今後は1週間程度かけ、輸送容器からMOX燃料を取り出し、3号機の燃料貯蔵プールに移す。原子力規制委員会の輸入燃料体検査で外観などの点検を受ける。

 作業終了後、原子力事業本部の水田仁副事業本部長は記者会見を開き「地元の理解をいただきながら、今後も安全を最優先にプルサーマル計画を進めていきたい」と説明。装荷については「再稼働の審査状況やエネルギー政策の議論などを踏まえ、総合的に判断していく」と述べた。

 到着を受け高浜町の野瀬豊町長は「安全を最優先に発電所内の保管作業を行うよう求めたい。装荷については、事業者から説明を受けていないため、現時点で申し上げることは特にない」とのコメントを出した。

 県の櫻本宏安全環境部長は県庁で記者団の取材に応じ「国としてプルサーマルを今後どうするのか。明確なメッセージが示されることが第一」と述べ、国や関電の方針を待って対応する考えを示した。

 高浜3、4号機には2010年6月にMOX燃料12体が輸送された。3号機に8体を装荷し、同年12月、関電として初めて、国内では4番目となるプルサーマル発電を始めた。関電は3号機に追加装荷する20体を仏アレバ社で製造し、11年中に輸送する予定だったが、東日本大震災の影響で延期していた。

 その後、仏政府から長期保管の解消を強く求められたことなどを受け、関電は輸送再開を決めた。4月18日(現地時間17日)に仏を出発し、アフリカ南端の喜望峰を回るルートを航行、2カ月余りかけて到着した。


■プルトニウムとは

MOX燃料とは… 原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを、ウランと混ぜて焼き固めた燃料。ウラン燃料のうち、燃えるウラン235は4%程度。9割以上を占める燃えにくいウラン238は、中性子を吸収してプルトニウムになる。使用済み核燃料中に約1%含まれ、再処理で取り出しMOX燃料に加工する。MOX燃料を普通の原発(軽水炉)で燃やすプルサーマルは、コストが高く経済性が悪いほか、制御棒が効きにくくなるなど安全性への懸念を指摘する声もある。使用済みMOX燃料の処理方法は未定。

◇高浜原発の現状
≫高浜原発の再稼働申請急ぐ(6月20日)
≫取水設備に浸水防ぐ防護壁を設置(4月12日)

■関電関連ニュース
≫関西電力、脱原発株主と対立鮮明(6月27日)
≫中間貯蔵施設県外設置へ推進チーム(6月13日)

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