福井国体の競泳少年女子A400メートルリレーの決勝後、声援に応える池江璃花子選手(右)=9月15日、福井県敦賀市総合運動公園プール

 ジャカルタ・アジア大会で6冠に輝いた“水の女王”にスタンドが沸いた。福井県敦賀市総合運動公園プールで9月15日に始まった福井しあわせ元気国体の競泳で、少年女子A400メートルリレーに池江璃花子選手(東京・淑徳巣鴨高)が出場した。アジア大会の疲れが残る中でも別次元の強さを見せ、観客は「速い」「すごい」と驚嘆。一般観覧の座席指定券を求める人が列をつくるなど会場は「池江フィーバー」に包まれた。

 400メートルリレー予選に池江選手が登場すると、観衆がざわついた。メンバー発表が直前で出場に気付かない人もいる中、東京の第1泳者として貫禄の泳ぎを見せ、トップでつないだ。憧れの選手を間近にした坂井市の女児は「生で泳ぎを見るのは初めて。速くてすごかった」と興奮気味だ。

 池江選手は「アジア大会から帰ってきて疲れが抜けなくて気持ちも全然入らず、脱力感がすごく大きかった」と語ったが、雨中の決勝で圧巻の泳ぎを見せた。第3泳者として6番手で飛び込むと「抜かなきゃ」と一気に加速した。どよめきと大歓声が交錯する中、先行する選手を次々とらえ最後は息継ぎなしでスパート。トップに立ち、引き継ぎタイムながら52秒67の驚異的な記録をたたき出した。

 予選のレースを見逃した敦賀市の女性(35)は、小学3年生の娘と決勝を食い入るように観戦。「他の選手と伸びが違う。水泳をしている娘にもいい刺激になったはず」と話した。少年女子B100メートルバタフライに出場した福井の加藤木美咲選手は「一回のストロークで長い距離を進んでいた。水しぶきも少なかった」と女王の強さを実感していた。

 池江選手の出場は集客効果も抜群だ。約千席用意された一般観覧用仮設スタンドの座席指定券を求め、14日午後5時の配布開始前から約400人が列をつくり、同9時までに約700枚が配られた。

 この日も午前7時半から約300枚が配られたが、すぐになくなり、リレーの予選が行われる時間帯の種目別観覧券も午前9時すぎになくなった。プール近くの配布会場は、池江選手がエントリーした少年女子A100メートル自由形が行われる16日の座席指定券を求める人でも朝から混雑した。

 池江選手は「地方で(大会を)やると、その地方に住んでいる方がたくさん見に来てくれる。東京だけでやるより、いろんな所に飛び回っていろんな人に見ていただけたらすごくうれしい」と地元ファンにメッセージを送った。

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