福井県議会本会議で行われた福井市の中核市移行に必要な同意議案の採決。賛成多数で可決された=9月14日、県議会議事堂

 福井県福井市の中核市移行に必要な同意議案が9月14日、9月定例県議会最終日の本会議で可決された。2月の記録的な大雪の影響などで市が財政難に陥ったため、移行の大前提となる財政再建の道筋を確かめる必要があるとして、県議会の議決は当初スケジュールよりずれ込んだが、目標の来年4月1日移行に間に合う見通しとなった。国に認められれば、保健所の設置や飲食店の営業許可、廃棄物処理施設の設置許可など2529の事務権限が県から移譲される。

 県は県議会で議決されたことを受けて来週以降に同意し、その後、市が総務相に申請する予定。順調にいけば、10~11月に来年4月1日移行が閣議決定・政令公布される見通しだ。

 本会議では2人が反対討論した。佐藤正雄議員(共産党)は「北陸新幹線駅の建設、JR北陸線の第三セクター化、再開発事業など巨額の負担総額はまだ確定しておらず、財政再建計画に盛り込まれていない。市民サービスと市職員の労働条件を切り刻み、つじつま合わせをした計画は張り子の虎になりかねない。計画の市民説明会も開催されておらず、コンセンサスが得られていない」と主張した。

 細川かをり議員(無所属)は財政再建計画について「実際やってみたら想定外の問題が発生し、修正の必要なことが出てくる可能性が高い。しわ寄せは声を出せない弱い立場の人にいくことが多い。慎重な見極めが必要だ」と指摘した。さらに「中核市移行後に県と市の間で二重行政が生じる恐れも懸念される。確認すべき点が多々あり、継続審査とすべきだ」と訴えた。

 採決の結果、賛成多数で可決された。

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