がれき撤去が終わった敷地の前で「2020年夏までに営業を再開したい」と語る奥村隆司社長=9月14日、福井県あわら市温泉4丁目

 5月に全焼した福井県あわら市温泉4丁目の老舗旅館「べにや」のがれき撤去が9月14日終了した。奥村隆司社長が同日、福井新聞の取材に応じ「数寄屋造りの建物で2020年夏までに営業を再開したい」と語った。年内に設計を始め、来夏の着工を目指す。

 再建する建物は、明治期に「べにや光風館」という名称だったことを踏まえ、「光や風といった自然の営みが感じられるよう、数寄屋造りを基本としたい」とした。その上で「国登録有形文化財だった元の建物の再現ありきではない」と述べた。

 現在、新たな旅館のコンセプトを探るため、従業員や取引先を集めたワークショップを開いている。設計には、こうした声や宿泊客の意向も踏まえる考え。ただ、規模は「23室だった以前より大きくなることはない」とした。

 火災以降、1500人以上からお見舞いを受けた。同社長は「地域の方々や関係先、お客さまから心温まる励ましを多くいただき、大変感謝している。『やっぱりべにやはいい』と言ってもらえるような新たなべにやをつくりたい」と話した。

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