ロビーで談笑する上田亮三郎総監督(前列左から2人目)=8月23日、福井県あわら市温泉5丁目の白和荘

 日本代表選手らを輩出してきた大学サッカーの名門、大阪商業大学サッカー部の福井県あわら市合宿が今年で50年を迎えた。宿泊所となるあわら温泉旅館の後押しも受けながら、技を磨き、大学サッカー史を彩ってきた部員たちは「これからも部の伝統行事としてあわら合宿を続けたい」と話している。

 1968年の1巡目福井国体の時に同大監督だった上田亮三郎総監督(82)が福井県チームのコーチに招かれ、国体期間中、同市の温泉旅館白和荘に宿泊。「心温まるおもてなしを受けた」と、上田総監督は大学の合宿でも白和荘を利用することに決めた。翌69年から毎年、8月後半に1週間前後の合宿を行ってきた。

 合宿当初は、十分な費用がなかったという。そうした中、白和荘の故・立尾一郎先代社長が後押し。上田総監督は「予算が少なくても栄養バランスがよく豪華な食事も出してくれた」と、現在の章英社長(61)に代替わりしても、宿泊は続けてきた。

 同大の県外合宿は年1回のあわら合宿のみ。参加できるのは主力でつくる「Aチーム」で、部員は合宿に参加できるAチーム入りを目指して切磋琢磨してきた。

 昭和50年代に黄金期を迎え、これまでに大学の全国大会で6回の優勝を果たしている。この間、元日本代表でJ1長崎の高木琢也監督や長崎・国見高の小嶺忠敏元監督らも合宿に参加。上田総監督は「白和荘のおかげでチームは強くなり、いい選手を育てられたと言っても過言ではない」と話す。

 今年の合宿は8月25日までの5泊6日の日程で約50人が参加した。3回目となる下川悠也主将(4年)は「朝から夜まで、練習やミーティングが詰まっていて、正直厳しい」としつつも「近くに練習場が多いほか、豪華な食事、温泉もあるこの合宿が毎年楽しみです」と話す。

 今年はちょうど2巡目福井国体の年。上田総監督は「2巡目と言わず、3巡目、4巡目の年でもうちはあわらで合宿を行っていると思う」と笑顔を見せる。章英社長は「これからも選手のために、できることを協力したい」、清美女将(56)は「合宿中は、選手の母親になったつもりでサポートしたい」と話している。

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