屋根が焼け落ちた工場=9月7日午後2時55分ごろ、福井県敦賀市呉羽町の東洋紡敦賀事業所第二(福井新聞社ヘリから撮影)

 9月6日午後1時20分ごろ発生した福井県敦賀市呉羽町の東洋紡(本社大阪市)敦賀事業所第二の工場火災は、いったん沈静化したと思われた同日午後9時すぎ、工場から炎が燃え上がり、敦賀市中心部の空は赤く染まった。夜中に響きわたる爆発音、住宅街を包み込む黒煙。長期化する大火事に周辺住民は眠れぬ一夜を過ごした。発生から28時間余りたった7日午後5時半ごろ鎮火した。

 工場から300メートルほどの住宅街で暮らす男性(39)は、6日午後10時半ごろに爆発音を聞き、煙が届かないところまで避難した。「子どもが小さいので、口にタオルを当ててなるべく煙を吸わないようにした」という。7日午前1時すぎに自宅に戻ったが「窓を閉めきっても焦げたにおいがした。目やのどが痛くなった」と話した。

 次々と事業所の正門をくぐる消防車を見詰める東洋紡OBの男性(63)は「家が近いので娘から心配するラインが来た。思い入れのある工場だし気になって」と話し、燃えさかる炎をぼうぜんと眺めた。

 「夜中まで爆発音やスピーカーで何かを叫ぶ声が聞こえた。布団には入っていたけど、煙のにおいや不安であまり眠れなかった」。工場周辺に住む女性(51)は疲れをにじませながら語った。

 敦賀市は7日午前1時ごろ、粟野中と市プラザ萬象に避難所を開設、「煙の臭いがひどい」という親子3人が避難した。

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