鳥獣害対策として水田脇に設置されたオオカミ型ロボット=9月6日、福井県越前市宮谷町

 イノシシやシカの被害が続く福井県越前市宮谷町で9月6日、同市の仁愛大学が水田脇にオオカミ型ロボットを設置し、獣害対策としての効果を調べる研究をスタートさせた。動物が近づくと、オオカミの鳴き声や電子音、赤い目で威嚇する。地元農家は「少しでも獣害が減れば」と期待している。

 ロボット「スーパーモンスターウルフ」は体長65センチ。北海道のメーカー「太田精器」が北海道大、東京農大と共同開発した。最大音量の90デシベルは、高架下の電車音に匹敵する。音響は57種類と多彩で、目を赤く点滅させながら首を振ることで、ロボットに対する慣れも防ぐという。同社によると、販売後約1年半で北海道や四国、九州などに約40台が導入された。

 仁愛大人間学部の安彦智史講師の研究室が、同社や市と連携し、北陸で初導入となる1体を山あいの水田脇にセットした。研究に協力する地元区長の山口弘幸さん(66)は「イノシシは田を荒らすし、シカは稲穂を食べる。農家の悩みは深刻なので効果を期待したい」と作業を見守った。

 研究室では少なくとも今後1年間、ロボット近くにセンサー付きのカメラを設置。イノシシやシカが現れる頻度をロボットがない水田と比較し、効果を調べる。

 価格は設置作業費などを含めて約60万円。安彦講師は「動物が嫌がる要素などを分析し、センサーとスピーカーだけの安価なシステムを開発できないかも考えたい」と話していた。

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