台風21号の影響で倒れた中鳥居の控え柱=9月5日、福井県敦賀市の気比神宮

 国名勝「おくのほそ道の風景地」に指定されている福井県敦賀市の気比神宮が台風21号で大きな被害を受けていることが9月5日、市教委の調査で分かった。境内のスギなどが少なくとも10本以上倒れ、南参道口にある石製の鳥居が破損。拝殿近くの中鳥居の一部も強風で壊れた。

 石鳥居は上部が崩れ落ち、同神宮は付近を立ち入り禁止にした。中鳥居は朱色の控え柱が倒壊。拝殿西隣の「九社之宮」のうち、小さな社殿の一つが倒木の影響で大きく傾いた。例大祭期間中で露店もあり、関係者や業者が撤去作業に追われた。

 福本祐喜宮司(58)は「こんなにひどい台風被害は初めて。本殿などの中心建物が傷まなかったのは幸いだった。社殿や鳥居の復旧は時間がかかる」と頭を抱えていた。

 敦賀市ではこのほか、西福寺の国指定重要文化財の御影堂にある複数の障子窓が落下。県指定有形文化財の天満神社本殿で屋根の銅板の一部がはがれた。

 スギの倒木が相次いだ勝山市の白山平泉寺では5日、関係者らが撤去に当たり、参道は6日にも通行可能になる見通し。20メートル超の大木は来週から本格的な作業に入る予定。

 県によると、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている若狭町の熊川宿で、国指定重要文化財の倉見屋荻野家住宅の瓦が落下したほか、民家のガラスが割れるなどの被害が出た。

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