北海道の地震による大規模停電について記者団に説明する世耕経産相=9月6日午前、経産省

 9月6日午前3時8分ごろ北海道で、震度6強の地震があった。道警などによると、厚真町や安平町では土砂崩れや家屋倒壊などの大規模な被害が出ている。厚真町では19人が安否不明となっている。共同通信のまとめでは、札幌や苫小牧など5市で計110人が重軽傷を負った。道内全ての約295万戸が停電した。関西電力によると、北海道地震による約295万戸の停電は、1995年の阪神大震災の約260万戸を超える規模だという。

 菅義偉官房長官は6日の記者会見で、北海道電力の苫東厚真火力発電所に設備損壊が見つかり、速やかな再稼働が難しい状況だと明らかにした。

 午前9時現在、復旧の見通しは立っていないという。世耕弘成経済産業相は6日朝、記者団の取材に応じ、北海道の地震による大規模停電について「数時間以内で電力復旧のめどを立てるよう、北海道電力に指示した」と述べた。大規模な停電は、北海道電の苫東厚真火力発電所(厚真町)の停止により、道全域の電力需給バランスが崩れたためと説明。4カ所の水力発電所を運転させており、苫東厚真の再稼働に取り組んでいると語った。

 世耕氏は、苫東厚真は地震発生時に北海道内の電力需要量の約半分を担っていたと指摘。「停電が長時間にわたれば(生活や経済に)いろんな影響が出てくる。できるだけ早く復旧させたい」と語った。

 北海道電には病院に電源車を派遣して臨時の電力供給をできるように指示し、きめ細かな情報発信も要請したと強調した。 

 気象庁によると、震源地は胆振(いぶり)地方中東部で、震源の深さは37キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。その後も震度3や4の地震が続いた。津波はなかった。気象庁は「1週間ほどは震度6強程度の地震に気を付ける必要がある」としている。

 厚真町では大規模な土砂崩れが発生し、複数の住宅がのみ込まれた。安平町は震度6強を観測、家屋の倒壊や水道管が破裂する被害が発生した。

 北海道での震度6強は、震度階級が改定された1996年以降初めて。国内で震度6強以上の地震は2016年の熊本地震以来。

 北海道知事は自衛隊に災害派遣を要請。政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置した。安倍晋三首相は「人命第一で災害応急対応に当たっていく」と記者団に語った。

 北海道泊村にあり、運転停止中だった北海道電力泊原発は外部電源が喪失。1~3号機の原子炉に核燃料はなく、非常用電源により、使用済み核燃料プールの冷却は継続した。北海道電は異常は確認されていないとしている。青森県東通村の東北電力の東通原発にも問題はないという。

 室蘭市の石油コンビナート施設で火災が起きたがほぼ消し止められた。

 国土交通省によると、新千歳空港は天井の落下や停電の影響で、6日は終日閉鎖される見通し。

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