地震で崩れた北海道安平町の建物=9月6日午前

 「ドーン」。突き上げるような大きな衝撃の後、揺れがしばらく続いた。大規模な土砂崩れで押し流された家屋。9月6日未明、震度6強の地震が襲った北海道では、道内全域が停電して市民生活も混乱に陥った。「怖かった」「これからどうなるのか」。テレビやパソコンを使えず、十分な情報がない中、住民らは不安の声を上げた。

 道の中央部にある厚真町では、山が崩れて大量の土砂が宅地や畑に流れ込み、建物や木々がなぎ倒された。厚真町東和の男性(87)は「家の中もめちゃくちゃ。こんな地震は初めてだ」とショックを受けた様子。強い揺れを感じて妻と逃げようとしたが、ドアがゆがんで開かず、体当たりしてなんとか外へ出た。家の裏山は崩れ、周辺道路もひび割れているという。

 厚真町東和のパート従業員の女性(55)は「揺れがすごくて、逃げる準備もできなかった」。自宅は断水し、家の煙突が根元から折れて車の上に落ちたという。「余震も心配」とおびえていた。町職員は「役場は棚が倒れ、書類が散乱した状態。被害状況を確認している」と慌ただしく対応に追われた。

 札幌市中心部では、停電で信号機も止まり、警察官が交通整理に当たった。男性会社員(32)は「大きな揺れで目が覚めた。マンションのエレベーターも止まり、階段で1階に避難しなければいけなかった」と声を震わせた。

 歓楽街すすきのでは、ネオンが一斉に消え、スーツケースを引いて不安そうに歩く観光客や、道に座り込む人も。観光に来たというタイ人の女性(37)は「怖かった。今日帰国する予定だが、どう移動すれば良いのか分からない」と困り果てていた。

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