屋根の片面が完全になくなり骨組みがむき出しになった建物。集落の10戸以上に被害が出た=9月5日、福井県若狭町佐古

 非常に強い台風21号の直撃から一夜明けた9月5日、福井県内では住宅などの被害が相次いで判明した。若狭町佐古では10戸以上の住宅が、屋根が飛ばされるなどの被害に遭い、住民たちは家の中に吹き込んだ雨水をかき出すなど後片付けに追われた。

 集落にある34戸のうち、住宅2戸と佐古公会堂の計3戸の屋根の片面が完全になくなり、骨組みがむき出しになった。別の約10戸でも屋根の一部がなくなったり、窓ガラスが割れたりする被害が出た。けが人はなかった。

 集落の男性(68)の家では、いつの間にか屋根の片面がなくなっていたという。「胸にドンと来るような強風が吹いたと思ったら、2階からものすごい雨風が吹き込んでいた」。戸を押さえても風が強すぎて抑えきれず、隣の息子夫婦の家に避難した。妻(68)は「2階にあった嫁入り道具のたんすや結婚式の写真など、何もかもだめになってしまった」と肩を落としたが、「もう仕方がないことなので、今後どうするか考えたい」と前を向いていた。

 観測史上最大の瞬間風速47・9メートルを記録した敦賀市内でも、住民らが復旧作業に追われた。市南東部の杉箸区では、風雨により裏山のスギが長さ約200メートルにわたってなぎ倒された。山沿いの一部の木は電線にもたれかかるように倒れたため、区内は停電。4日深夜に高圧発電機車により仮復旧したが、本復旧までは10日ほどかかるとみられる。

 県のまとめによると、このほか住宅の被害は大野市で4戸の屋根のトタンがまくれたり、倒れた木が屋根を直撃したりして一部損壊していたことが新たに分かった。

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