強風で大破した敦賀教会幼稚園の屋根=9月4日午後7時10分ごろ、福井県敦賀市本町2丁目

 「外を見たら屋根が飛んできた」。25年ぶりに非常に強い勢力のまま上陸した台風21号が9月4日、福井県内を直撃し、各地で猛威を振るった。観測史上最大の瞬間風速47・9メートルを記録した敦賀市では、幼稚園や民家の屋根が吹き飛んだ。舞鶴若狭自動車道では強風にあおられ、トラックが横転。電柱の倒壊も相次ぎ、広い範囲で停電に見舞われた。

 敦賀市清水町1丁目の民家では午後2時35分ごろ、約100メートル離れた店から長さ10メートルほどの鋼板製の屋根が飛来し庭先に落下。途中の住宅などにも当たったとみられ、複数の家の屋根などが損壊した。落下先の男性は「風雨が強くなったので家から外を見た途端、バキバキと音をたてながら屋根が飛んできた。けが人がいなくてよかった」と胸をなで下ろした。

 同市本町2丁目の敦賀教会幼稚園では午後3時10分ごろ、突風で2階の屋根がはがれた。牧師で園長の有岡史季さん(31)は「バリバリと大きな音がして2階部分のほとんどが飛んだ」と話した。

 同市杉箸では、集落周辺の山で倒木が相次ぎ約70戸で停電が続いた。男性(70)は「経験したことのない竜巻のような強風で、スギが100本以上倒れ、電柱も折れた」と語った。

 若狭町生倉の舞鶴若狭道上り線の三方五湖パーキングエリア付近で午後2時ごろ、中型トラックが横転。県警高速隊によると、強風にあおられたとみられる。敦賀市、小浜市、おおい町では漁船計3隻が転覆、若狭町でも5隻が損傷した。小屋や農業用ハウスの倒壊、窓ガラスの破損、倒木などは各地で続出した。

 若狭町上野木から小浜市加茂を通る県道で午後3時ごろ、電柱4本が倒壊し道路をふさいだ。近くの住民によると、道路沿いの小屋の屋根が吹き飛んで電線にかかり、強風に繰り返しあおられて電柱を次々となぎ倒したらしい。勝山市滝波町5丁目の国道416号でも電柱6本が倒れ、同市野向町竜谷までの1・9キロが通行止めとなった。

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