台風に備え、体育祭の作り物をグラウンドから移動し足場を解体する生徒ら=9月3日午後5時45分ごろ、福井県福井市の藤島高校

 台風21号は9月4日、福井県を直撃する見込みで、福井地方気象台や県は「今年最も強い台風」として暴風と豪雨の両方に厳重な警戒を呼び掛けている。襲来に備え3日、市町は避難所の開設準備を進めた。農家は稲の刈り取りを急ぎ、漁業者は船を岸にしっかり固定させるなど対応に追われた。

 「暴風と豪雨の両方をもたらすコースに近いところを通る可能性が高い」。県庁で3日開かれた各部局の災害対策連絡会議で、福井地方気象台の北原博予報官は「特に警戒が必要」と強調。速度を上げて進む可能性が十分あるとして注意を促した。

 坂井市は、台風21号の接近に伴い、4日正午をめどに市内全域に自主避難所を開設する準備を始めた。同市は「気象情報や市からの情報に注意し、早めの避難を心掛けてほしい」と呼び掛けている。

 小中高校はほとんどが4日の休校を決めた。高校は学校祭シーズンさなかで、藤島や羽水など複数の学校が予定していた体育祭を延期、グラウンドで披露を待つばかりだったアニメキャラクターなどの作り物を校内に避難させた。大野市小学校連合体育大会や、小浜市で予定されていた若狭地区中学校駅伝競走大会も延期となった。

 コシヒカリの収穫期を迎える中、刈り取りを急ぐ農家の姿も見られた。福井市北部の田んぼでは、5日の予定を前倒ししたという兼業農家の男性(63)が「会社に休みをもらって作業している。なるべく刈り取ってしまいたい」と汗を流した。

 坂井市の三国港では、1日に解禁されたばかりの底引き網漁から戻った大型漁船の船員たちが、船を岸に固定するロープの本数を増やしたり、結び目を入念に確認して襲来に備えた。

 西川一誠知事は県民に注意を呼び掛けるメッセージを発表。土砂災害や河川の増水に厳重な警戒が必要として、不要不急の外出を控えて最新の気象情報に注意するよう求めた。

 県立図書館(福井市)や若狭図書学習センター(小浜市)、県陶芸館(越前町)なども臨時休館する。県立恐竜博物館(勝山市)など博物館・資料館4館は午後から休館する。

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