「教員の長時間労働やブラック校則は社会全体で考えるべき問題」と話す内田良氏=8月、東京都文京区の東洋館出版社

 一方、学校での理不尽な校則をあぶりだした「ブラック校則」(東洋館出版社)は、全国の15歳から50代までの男女2千人を対象にした調査から、校則の実態、問題点、解決の糸口を探った。調査では「生まれつき黒髪でない高校生の18%が黒く染めさせられた経験を持つ」「10代の16%が下着の色の指定を受けている」といった結果が明らかに。「男性教諭に下着の色をチェックされた」などセクハラ的な指導を訴える当事者の声も紹介されている。

 内田准教授は「管理教育にのっとった校則は緩やかに改善していると考えていたが、毛髪や下着の色指定、服装や所作の画一化といったソフトな管理主義が進行している面もあり驚いた」と話す。非行の改善など校則の教育的効果を指摘する声も一部にあるが「仮に厳しい校則で問題行動が減ったり、学力が上がったりしたとしても肯定できない。理不尽な指導をOKとするのでなく、生徒や家庭の個別の背景と向き合い、問題を解決していくべき」と言う。

 一方で「学校だけが悪者なのか?」とも問題提起。保護者への意識調査などを踏まえ「保護者や地域住民も服装で人を判断し、統率が取れているほど規律正しいと見なす。管理主義を求める地域の目線を感じるゆえに学校も厳しい校則を適用する」と持論を展開している。また、教員の多忙な働き方と校則問題はリンクしているとし「先生は時間も余裕もないため、社会状況に合わせて学校のルールを見直していくことができないのではないか。教員の業務量を削減することがブラック校則を見直す上で不可欠」と訴えている。

関連記事