高速増殖原型炉もんじゅ=福井県敦賀市白木1丁目

 トラブル続きで廃炉となった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)は、燃料取り出しの準備段階でも機器の不具合が相次ぎ、県民に不安と不信を植え付けた。不具合を乗り越え、ようやくこぎ着けた本格的な廃炉作業。地元関係者、市民からは「工程にとらわれず、とにかく安全第一の作業を」との声が多く聞かれた。

 もんじゅが立地する敦賀市白木区。誘致に関わった元市議の橋本昭三さん(89)は、燃料取り出し作業の開始に「多少工程が遅れようが、とにかく安全最優先に作業してほしい」と求めた。

 前日の8月29日、橋本さん宅に日本原子力研究開発機構の児玉敏雄理事長が訪れ「安全第一に作業するので、地元の協力をお願いしたい」と頭を下げた。橋本さんは「地元は信頼して応援する」と答えた。

 今後の取り出し作業に「いくらかはトラブルは出るだろうが、また失敗を起こすことがないように」と願う。脳裏をよぎるのは1995年のナトリウム漏れ事故。「燃料さえ取り出してしまえば、大きな事故は起きないはず」と、2022年末までの取り出し作業期間が最も重要だと強調した。

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