【論説】県民が一丸となって準備を進めてきた福井しあわせ元気国体・大会(全国障害者スポーツ大会=障スポ)。その国体総合開会式までは、29日でいよいよ1カ月である。この国内最大規模のスポーツの祭典は、選手、スタッフ、ボランティアはもちろん、県民誰もが「参加者」になり得るし、今からできることもたくさんある。せっかくの機会に浸る方法を、それぞれ思い描いてみてはどうだろう。

 国体・障スポの一義的な主役は選手たちであり、たくさんの名勝負やドラマを福井の地で生むだろう。障害のある、なしにかかわらず、みんながスポーツを通じて躍動する「融合」のコンセプトは、共生社会が福井に根付く重要なステップになるに違いない。

 そうした期待を確実に成果として未来につなげていくために、ぜひ多くの人の参加を望みたい。残り1カ月を機に、大会実行委が掲げる県民運動に改めて目を向けてほしい。

 県民運動の三つの目標は▽1県民1参加▽1県民1スポーツ▽1県民1自慢。難しく考える必要はない。呼び掛けている中身はごく簡単である。

 例えば、来県者に福井の良いところを話したり、食や運動による健康づくりについて考えたりといったことは分かりやすい活動だ。交通マナー向上に努めてみる、点字ブロックが使いやすいように気配りする、ごみを拾う、などもおもてなしの一環であり、立派な参加である。これらはすべて、県民運動の具体例として挙げられている。

 なんでもないことに映るだろうが、一つでもよいから、行動に移してみてほしい。ボランティア参加が難しい人、スポーツには縁がないと思っている人も、できることがきっとある。一つ一つの活動は小さくても大会の支えだ。人々に経験として残ったものの総和は必ず福井の財産になる。

 もちろん競技観戦にも進んで出かけたい。正式競技は、会期前開催のビーチバレーボール(9日~、小浜市)で始まる。特別競技の硬式高校野球を除き無料で観覧できる。開催市町などから随時公表される案内をチェックし、観戦予定を立てておきたい。心掛けたいのは、県勢だけでなく、福井に集ったアスリートみんなのプレーに拍手と声援を送ること。これもおもてなしの一つであり、福井の魅力発信でもある。

 大会準備は佳境を迎えている。厳しい暑さの中で練習を繰り返している式典出演者たちには頭が下がる。式典を支える音楽隊やアナウンス、各会場の看板揮毫(きごう)などでは高校生たちが若い力を発揮していて、頼もしい限りだ。平成最後の国体・障スポを楽しみに待ちたい。

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