職員による約1億6千万円の巨額着服が発覚したJA福井市=福井県福井市渕4丁目

 昨年8月に発覚したJA福井市の元職員による1億6千万円に上る巨額着服事件について、同JAが詐欺の疑いで刑事告訴し、福井署に受理されたことが8月28日分かった。内部調査は終結し、金利分などを除く実質損害額は約1億2800万円で確定。元職員と家族から、現金や土地売却により全額を回収した。

 元職員は支店勤務だった40代男性。同JAによると、被害総額のうち、書類などで裏付けの取れた数百万円分を告訴した。福井署が捜査を進めている。受理は8月6日付。

 同JAは事件の概要や再発防止策を10ページの経過報告書にまとめ、27、28日で正組合員ら約1万人に配布した。

 報告書などによると、元職員は顧客2家族の定期貯金、定期積金、共済契約などにかかる資金の一部を着服・流用し、15年にわたり遊興費や生活費に充てていた。昨年9月に懲戒解雇された。

 報告書では役員について、損害金回収により法的な損害賠償責任は発生しないとした上で「責任の大きさを痛感し、道義的責任は免れるものではない」としている。

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