福井県庁=福井県福井市

 福井県で開かれる福井しあわせ元気国体・大会(全国障害者スポーツ大会=障スポ)で、選手や監督が敗退などで宿泊を当日取りやめる場合に支払うキャンセル料を、従来の宿泊料金の50%から全額に引き上げることが8月22日、福井県庁で開かれた県観光営業推進会議で分かった。キャンセルによる宿泊施設の損失軽減を図る福井独自の対応となる。

 観光などの宿泊では当日キャンセル料として宿泊料金の全額を支払う場合が多いが、国体・障スポの選手、監督が敗退や荒天による会期短縮でキャンセルする場合は50%にする特例が長年続いていた。

 福井県によると、選手らの宿泊先確保で県内施設側に協力を求めたところ、162施設が加盟する県旅館ホテル生活衛生同業組合から「選手団のキャンセルが発生すると食材や人件費などで大きな赤字になる。(国体・障スポでは)翌日以降のキャンセル料が0%と厳しく施設側の負担を考えてほしい」といった要望があり、日本スポーツ協会に料金の見直しを申請。同協会の国体委員会で昨年承認された。

 宿泊予定の前日までや翌日以降のキャンセル料は従来と同じだが、敗退や会期短縮の特例による当日キャンセル料(宿泊料金の50%)と、監督や選手以外の当日午後6時までのキャンセル料(同70%)を、ともに宿泊料金の全額に引き上げる。

 県施設調整課は「客室を確保するため、宿泊施設側の懸念を払しょくする最善の方法。(日本スポーツ協会に)公認された料金体系で、来県する選手団側にも知らせている」と強調。引き上げがイメージダウンにつながらないよう、もてなしの徹底を図る考えを示した。

 日本スポーツ協会によると、来年の茨城国体の宿泊キャンセル料は従来の額に戻る。同協会国体課の担当者は「宿泊施設が少ない福井の事情や負担などを総合的に勘案し承認した」と説明。現時点で他の都道府県や競技団体から問い合わせなどはないという。

 福井国体に約450~500人規模の選手団を派遣予定の茨城県体育協会の担当者は「宿泊施設側の事情も分かるので(引き上げは)やむを得ないのではないか」と理解を示した。

 同日の県観光営業推進会議では、選手団の空き時間に対応した観光施設の開館時間延長や荷物の一時預かりなどのサービスを検討し、来県者に十分なもてなしができるよう確認した。

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