えちぜん鉄道福井口駅近くの仮線スロープ撤去工事現場。右側の構造物はJR北陸線高架、左側はえち鉄専用高架。重機の奥に北陸新幹線福井駅部がある=8月22日、福井県福井市

 福井県のえちぜん鉄道の福井市中心部の運行が専用高架に切り替わったのに伴い、6月下旬まで使用されていた仮線の撤去が着々と進んでいる。北陸新幹線福井駅部の高架と地上のレールをつないでいた長さ約210メートルのスロープはほぼ姿を消し、細長い更地がJR北陸線高架とえち鉄専用高架の間で南北に延びている。県都市計画課によると、9月末ごろまでに全ての撤去工事を終了し、新幹線高架工事に引き渡される。

 えち鉄の仮線運行は、専用高架工事期間中の2015年9月下旬から今年6月下旬まで、新幹線福井駅部を間借りする形で行われた。

 スロープは、高さ約10メートルの新幹線福井駅部にえち鉄がスムーズに乗り入れられるよう、緩やかな角度で設置されていた。地方鉄道が開業前の新幹線高架を利用するのは全国的に珍しく、鉄道ファンの撮影スポットになっていた。役目を終えた今は、レールや架線が取り外され、新幹線福井駅部の取り付け部と支柱くいの一部を残すだけとなっている。新幹線福井駅部の上にあった仮駅ホームなどの撤去も進められている。

 9月末ごろまでに全て更地化されると、いよいよ新幹線高架工事が始まる。JR北陸線高架とえち鉄専用高架に挟まれているため、作業スペースが限られているほか、電車が営業運転する中での工事となる。えち鉄三国芦原線と立体交差するポイントもある。

 県新幹線建設推進課は「23年春の確実な敦賀開業に向け、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構には確実に工事を進めてほしい」としている。

 えち鉄専用高架は勝山永平寺線約2・3キロと三国芦原線約0・7キロの計約3キロ。県が福井駅付近連続立体交差事業で整備した。6月24日、新幹線福井駅部を利用した仮線から専用高架に運行が切り替わり、高架上の福井と新福井、福井口の三つの新しい駅舎の供用が始まった。高架切り替えに伴い、通称松本通りの福井口踏切が廃止され、市街地の東西交通の風通しがさらに改善された。

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