福井県警航空隊初の女性操縦士となった黒川裕美巡査部長と県警ヘリ「くずりゅう」=福井県坂井市の福井空港

 今年4月の入隊以降は福井県警察学校に入り、警察官の基礎知識を身に付けた。神戸空港にあるヘリ製造会社のシミュレーターを使った操縦訓練もこなした。現在は福井空港(坂井市)の航空隊事務所で待機し、副操縦士として任務に当たっている。災害や事件などで出動した同ヘリからはリアルタイムの空撮映像が県警本部に送られ、全容把握に大きく役立っている。

 6月に越前町で発生した山岳遭難では、30キロ弱先の現場に約7分で到着し▽外の見張り▽計器のチェック▽無線の操作―などで機長を支援。山中で手を振る女性を空から発見し、地上の警察官に位置を伝えた。

 航空隊員は、出動命令があれば休日でもすぐに空港へ駆けつけなければならない厳しい仕事だ。操縦は常に両手両足で行うため複雑で、「ホバリング(空中停止)では機体を安定させなければならず緊張する」という。雲や風などの変化に応じた瞬時の判断力も求められる。

 上司で運航責任者の小野田匡宏警部(59)は「航空隊の活動は操縦士への信頼があってこそ。クルーから信頼され、警察業務を安全に実施できる機長になってほしい」と期待を寄せる。黒川巡査部長は「警察活動の一翼を担えるよう日々自己研さんに励み、安全運航に努めたい」と常に冷静さが求められるパイロットらしく、落ち着いた表情で話した。

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