ヒトスジシマカ(福井市自然史博物館提供)

 福井県内各地で雨が降った8月16日以降、蚊に刺されていませんか? 猛暑の影響で蚊が少なくなったと感じていても、専門家は「雨が降れば蚊は繁殖しやすくなる。身近な場所でも蚊は発生する」と話す。

 福井市自然史博物館の学芸員で昆虫を担当している梅村信哉さんによれば、蚊の生態は暑さより雨の影響のほうが大きい。蚊は気温があまりに高いと成長が抑えられたり、活動が鈍ったりするものの「林の中や水たまりのある場所には蚊はいる」とし、蚊が少なく感じられるのは、「今年は雨が少ないので、蚊の幼虫であるボウフラが生息する水たまりが身近になく、蚊と接触する機会が少なかったのだろう」と話す。このほか、暑いことで人が外出を控えたり、エアコンを使用して窓を開けなかったりしたことも刺される機会の減少につながる。

 一般的に見られるヒトスジシマカ(ヤブ蚊)は5~11月ごろまで活動する。「その中でも8、9月は繁殖が盛ん」と梅村さん。ボウフラが成虫(蚊)になるまでの期間は夏場(25度)で10~14日くらい。これから雨が降れば、「家の周りなどに蚊が繁殖する水たまりが増え、接触する機会が多くなるだろう」と予測する。接触の機会が増えれば刺されることも多くなる。

 蚊に刺されないためには「身近に蚊の発生源となるものを置かない」(梅村さん)。例えば、バケツや植木鉢の受け皿、タイヤなど水が溜まるものは置かないこと。水がたまった状態のままであると、プランクトンが発生して栄養分が多くなり、蚊が繁殖しやすくなることもあるので、小まめに水を取り除くことが必要。また、皮膚の露出を抑えることで防ぐこともできると話している。

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